柳に雪折れなし

 「柳に雪折れなし」とは、

 柔らかくしなやかなものは、堅いものよりも、よく耐えたり丈夫であったりする。

 しなやかな柳の枝は、雪が降ってもその重みに耐えて折れることがない。対して、堅い木は雪の重みで枝が折れることもある。そこから、柔軟なもののほうが剛直なものよりも、かえって耐える力が強いことをいう。

 

 ある日の祝言の席で、新郎の謝辞から感謝の気持ちに皆様に贈りたい言葉の中で

「人生の柳のようであれ」「長い人生の中で、嵐が起こり、強い風が吹きすさぶ。そんな状況がきても、柳のように、しなやかに耐え抜けば、やがて、青く晴れ渡る。青空が戻ってくる。そういうことです。」

「柳に雪折れなし」「柳に風」の慣用句も同じニュアンスになります。

 あまり意固地になって抵抗しても、くじけて折れてしまいます。そうでなく柳のように、柔軟に受けてかわしつつ、しかし自分の中には一本筋を通して立ち続けることで、事態はいつか好転する、というお話でした。